「一番のターニングポイントは、やっぱりガケ書房を創業したことですね。あと、もう一個言うと、家出したこと」と話してくれたのは〈ホホホ座浄土寺店〉の山下賢二さん。
先日、無印良品 京都山科では、本屋開業20周年を機に『君はそれを認めたくないんだろう』を刊行された山下賢二さんがtupera tupera 亀山達矢さんをお相手にそれぞれの20年を振り返りながら聞き語るトークイベントを開催しました。
当日限定開店、ホホホ座浄土寺店によるツペラ座の大盛況もあり、イベントは心地よい熱気とリラックスムード漂う空気の中スタート。
ガケ書房時代からのお付き合いだという山下さんと亀山さん。
「子供って意外と親の仕事に興味なかったりしません?」
「僕らの唯一の共通点って言ったら、扁桃腺を取ったことですよね」
同世代で、父親で、創作家のお二人が繰り広げる和やかなトークに、終始みなさんからは笑い声が聞こえていました。
「ターニングポイントは写真撮れるものじゃないからね(笑)」と言いながらも、お二人がこの20年を遡って選んでくださった貴重な写真の数々とお話にどっと会場が沸く場面も。
山下さんはそんな20年を振り返って、「一番のターニングポイントは、やっぱりガケ書房を創業したことですね。あと、もう一個言うと、家出したこと」と話してくださいました。
北白川の一角、壁に突き刺さった車が印象的なガケ書房。学生時代、レジにじっと座る山下さんをちらちら気にしながら、ずらりと本が並ぶ本棚を無駄に時間をかけて何周もしたことを思い出します。
家出エピソードは『君はそれを認めたくないんだろう』でも少しふれられているので、ぜひ読んでみてくださいね。
19才のときの家出(『君はそれを認めたくないんだろう』p17「若い凧」参照)
亀山さんは当店でもずっと大人気の書籍「かおノート」のお話やお子さんに手づくりされたという雛人形の写真などを見せてくれました。「雛人形と五月人形は身内の誰かがつくったほうがいい」という亀山さんのススメも飛び出しました。
後半は、イベント参加者のみなさんから集めた質問に生回答コーナー。今後の展開や生き方についての質問には、お二人の仕事に対する正直さや葛藤、人生の考え方を伺えました。
そして、なんとイベント終盤には亀山さんが『君はそれを認めたくないんだろう』収録の山下さんの詩を朗読してくれたんですよ。
「いかに毎日同じ日常をキープできるか、そしてそのことに幸せを感じること。刺激はときどきあればいい」
これは「今後の展開を聞かせてください」という質問の中での山下さんの言葉です。カレーを叩き割ったり、家出をしたり、怪我をしたり、年齢を重ね、様々な環境の変化を経験されてきた山下さんだからこそ気づく幸せなんだなと感じました。
何かにならなくては、刺激のある毎日を、と急かす自分が現れたときは、山下さんと亀山さんのお話を思い出そうと思います。
イベントにご参加いただいたみなさん、ありがとうございました。無印良品 京都山科のMUJI BOOKSでは山下さん、tupera tuperaの書籍を取り扱っております。
また、山下さん、tupera tuperaのダブルネームのサイン入りの『君はそれを認めたくないんだろう』も数冊あります。早い者勝ち!ぜひ、お手に取ってみてくださいね。いまなら、山下さん直筆の「今日のずっといい言葉」も見ていただけますよ。
※山下さんがメディアへの露出を控えられているため、顔写真にはtupera tupera 亀山さんが描かれた山下さんの似顔絵をあてています。
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無印良品 京都山科