お正月が近づくにつれて見かける、しめ飾り。玄関などに飾られている方も多いのではないでしょうか。無印良品 京都山科では先日、一からつくる、しめ飾りワークショップを開催しました。今回はその様子をお届けしますね。
教えてくれたのは、笑顔から健やかさがにじみ出る林まゆみさん。
「数年前から先人たちのくらしや手仕事に興味を持つようになったんです。滋賀県高島市のおじいちゃんやおばあちゃんに藁細工を教えていただいたのをきっかけに、それを活かして地域行事のお手伝いをしたり、藁細工をつくるワークショップを行ったりしています」
では、さっそく制作スタート。
手渡されたのは緑米というもち米の稲藁です。しめ飾りでは稲が緑色のうちに乾燥させた藁を使うことが多いそうですよ。温かみのある手触りと、青みの残った香ばしい香りがしました。
「藁細工にはまず下ごしらえが必要なので、そこから一緒にやってみましょう」
茎とそれ以外を選別したり、穂先だけをとりのぞいたり。
やわらかくして扱いやすくするために、重たい槌で藁を叩いたり。
ひとつひとつの工程に、昔の人の手仕事の丁寧さを感じます。ちなみに、この年季の入った槌は、林さんがご友人宅の蔵から譲り受けたものなんだそうですよ。叩いた藁のやわらかさにはみなさんびっくりされていました。
せっかくなので藁をねじり巻き合わせる「縄ない」の練習も。そうやってつくる縄は農作業全般や草履など当時のくらしには欠かせないものだったんですよね。
下準備ができたら、いざ本番です。手だけでなく、ひざや足を上手に使って、ねじりを加えながら巻くと、1本筋が通ったようなしめ縄ができあがります。仕上げに藁で表面を磨くと不思議と艶と深い色味がでてくるんですよ。
しめ飾りの形や飾りは地域や込める意味によって様々なんだそう。今回は参加者さんそれぞれに好きな形で、南天の葉や実、古代米の稲穂など好みの飾りをつけてもらいました。
こちらの方は一般的な「玉飾り」を縦向きに。すっと伸びる松や稲穂に背筋も伸びますね。
先を見通す「目」をかたどったものと言われる「めがね」に挑戦された方もいましたよ。
それぞれの想いが込められたしめ飾りはどれも美しく、見ているだけで心が浄化されていくようです。
「植物に触れることは気持ちが良いし、身近にあるものでこういうものがつくれることに惹かれたんですよね」と話してくれた林さん。その言葉通りご参加くださったみなさん、香りを楽しみ、藁の質感を手で確かめ、飾りを考え、自然と古くから伝わる伝統的な手法をからだで感じながら楽しんでいただけたと思います。
実は今回林さんのご厚意で無印良品 京都山科チームもワークショップに参加させていただきました。つくったしめ飾りは1階Opne MUJIにて飾る予定ですので、ぜひみなさん見ていってくださいね。
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無印良品 京都山科