【広島パルコ】里山の未来、デザインで何ができるのか?「セントルマルシェ」からまなぶ|イベントレポート

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イベント・地域情報/イベント

2019/12/12

皆さんは東広島市の豊栄町・福富町・河内町で開催されている「セントルマルシェ」をご存知ですか?おしゃれで楽しいイベントで、最近とても話題になっているんです。

このセントルマルシェを紐解きながら、地域において何が必要かを考えるトークイベントを開催いたしました。

12月8日のイベントレポートです。

 

登壇いただいたのは、セントルマルシェの仕掛け人である納島 正弘さん。アートディレクター、グラフィックデザイナーでもあり株式会社地域デザイン研究所の代表もされています。

そして、しぜんとひろしま代表の和田 徳之さん、無印良品からは飯島 輝さんとで、話を繰り広げます。

 

今の中山間地域の抱える問題と言えば、高齢化、人口の流出、事業継承。仕事もないので若い人も戻って来ません。地域を活性化したくても、どこにスポットを当てて良いのか分からないという所も多い。

納島さんたちが始めにこの地域を訪れた時も「何もない」という印象だったそう。だからこそ「何にもないから何でも創れる」という考えになったとのこと。

 

マルシェは街中でもよくありますが、セントルマルシェは何が違うのでしょうか。お話を伺っていくとその理由が見えてきました。

 

この地域は、風景やスローライフな暮らし方が南仏のプロバンスに似ていることを発見し、セントルマルシェのお手本はプロバンスになりました。

 

セントルマルシェには「心と体と大地にやさしい」というコンセプトがあります。

大地にやさしく子供たちに伝えたいもの作りがしたい。その想いは、プラスチックなどは使わず、土に帰るものしか使わないことに繋がっていました。

POPもラミネートしたようなものではなく、あたたかい雰囲気の黒板を使い、自分の手、自分の言葉でその良さを伝えることを大事にしていました。

 

また、毎回テーマとなる色を決めていました。こうすることでバラバラの商品に統一感も出るんだそう。人を呼ぶためには、商品を魅力的に見せるデザインはもちろん、マルシェ全体のデザインやセンスも大事なのです。

一つのマルシェを作り上げることに、こんなにも細部まで徹底していることにとても驚きました!

 

地域の方々も、最初は「プロバンスなんて行ったことないし…」「和風の商材だから合わない」などの声もあったそう。でもこうした活動で人も変わります。

出店者会議では黒板POPの書き方講座を行い、ご年配の方が練習されている様子も。

 

デザインをうまく活用し、地域に落とし込む。このセントルマルシェの形が実際に地域の人を変え、人が集まり、地域が活性化し、さらにセントルマルシェのブランド力も育っているのです。

セントルマルシェは始まって3年ということでしたが、回を追うごとに集客も増えているそうで、本当に結果として現れていますよね。

 

地域の方々とみんなでめげずに徹底してコンセプトをビジュアル化する。

簡単ではないかもしれません。

でもマルシェの様子の映像を拝見していると、地域の皆さまがとても生き生きしているんです。そして毎回様々な工夫を凝らして作り上げるイベントはとにかく楽しそう!と感じましたし、行ってみたい!と思いました。

 

今回のトークイベント、たくさんの方々にお越しいただき、予備の席をご用意する程大盛況!ご参加いただいたお客さまも、様々な質問をされたりなど、とても関心を持たれた様子でした。

この地域をもっと良くしたい、知ってもらいたい。そんな、納島さんを始めとしたスタッフの皆さんの想いが、お話からとても感じられる1時間でした。

無印良品としても、これからやっていくことにも繋がるお話ばかりで、大事なことに改めて気付かされた気がしました。

 

イベントとしてスタートしたセントルマルシェですが、ブランド化し現在広島三越地下1階にも出店されています。ここで県央3町の食品や雑貨などを手にすることができるんです。先日私も伺いましたが、ここももちろんプロバンスの雰囲気でとってもおしゃれで素敵でした!

広島パルコからもすぐなので、ぜひお立ち寄りください!

 

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