【グランフロント大阪】[はな子のいる風景]人をとおして象をみる、象をとおして人をみる|MUJIBOOKS

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MUJI BOOKS

2019/05/29

MUJIBOOKSよりイチオシ書籍をご紹介いたします!

 

とあるゾウの死を切っ掛けに出版された一冊。

 

『はな子のいる風景 イメージを(ひっ)くりかえす』

2016年5月

1頭のゾウが69年の歳月を生きて、いのちを終えました。

 

はな子への弔いの一冊として、吉祥寺美術館と井の頭自然文化園が共同ではな子が写る写真の収集をしました。

約三か月で郵送や電子メールにて約550枚もの写真が集まったそうです。

 

1)はな子のみのもの、はな子が不鮮明なもの、はな子ではないものは除外した。2)撮影日が判明するものを優先して選定した。3)被写体が正面を向いているものを優先して選定した。

 

上記の基準から実際にこの本に収録された写真は計169枚。

69年もの間、記録された飼育日記と共に記載されています。

 

 

はな子来日を伝える新聞や、改修にあたり設計された新象舎の平面図も付属されています。

 

この書籍が面白いのは、集められた写真をそのまま再現していること。

裏面のリアルなメモまで再現しています。

 

 

そしてこの書籍の大きな魅力はこの冊子。

 

掲載された写真の提供者に宛てて3つの質問を投げかけました。

 

1)撮影者と被写体にまつわるエピソードを教えてください。2)撮影された当時の、印象に残っているエピソードを教えてください。3)あなたがこれまでに失った大切なものを一つ選んで、その経験を教えてください。

 

寄せられた回答の一部が掲載されています。

読み進めるごとに時間が遡っていく…時間軸がひっくりかえしてあります。

 

これは単なる写真集ではありませんね。

グランフロント大阪では現在、Open MUJIにこちらの書籍を置いてあります。

ぜひとも手に取ってご覧いただきたい一冊です。

 

 

はな子とはな子にまつわる人々のリアルなアーカイブ。

一匹のゾウが生きた時間軸に巻き起こる人々の営みの断片を見た時、掛けがえのない瞬間、瞬間を生きていることに気付かされます。

『はな子のいる風景 イメージを(ひっ)くりかえす』武蔵野市立吉祥寺美術館2,160円(税込)

 

 

無印良品 グランフロント大阪